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臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

ゆっくり、ちんたら

私は、しゃべり方もゆっくりであるが、歩くのは異常に遅い。精神的テンポに合わせて歩くと非常にゆっくりになる。 特に子供の頃から、運動が苦手だった訳ではない。走るのも早い方であったし、瀬戸内海で育ったので水泳も得意である。 歩くのがゆっくりなのは、若い時からのことなので、大学進学で田舎から東京のどまんなかに出てきたときは、本当に大変だった。人並みに合わせて歩くのに必死にならなくてはいけなかった。私の田舎は、今はやっと2階建てのスーパーができてエスカレーターもあるが、私はエスカレーターも乗ったこともなかった。ホームでエスカレーターに乗るときは、もうどきどきものであった。どうしたら、失敗なく乗れるのか、遅れず乗れるのか、私にとっては、勝負どころであった。 今でこそ、駅に出ると人並みに乗ることが自然にできるようになったが、とろとろ歩いていいところになると、私のゆっくりペースに無意識に戻ってしまう。田舎に行けば行くほどちんたら歩く。田んぼのあぜ道や川沿いを歩くときなど。それが、私には心地よい。それが、私にとって自然なのである。 そのため、この間生まれて初めて気が付いたのだが、ちんたら歩く私と一緒に歩いていた人たちはどう思っていたのだろうかと。みんな私と会話をしながら、きっと私に合せてゆっくり、ゆっくり歩いてくれていたに違いない。 何人どころではないだろう。何千人だろう。その人たちは、自分のペースをやめて、私に合せてくれていたのである。今もそうであろう。あるいは、ちんたら歩いている私を見かねたのか、途中で車を止めて乗せてくれた職員もたくさんいる。 なんだか、私は、まったく気が付かずにたくさんの人の思いやりをこれまでも受けてきたし、今も受けているのだなと思う。 だから、田舎が好きなのだが、ただひとつ困ることがある。都市では当たり前のファッションが、田舎にいくに従って人の目が痛いと感じることがある。ワンピースにレギンスは何とかなった。スカートにソックスは、どうも周りの目が変だ。勇気を出して聞いてみた。「このソックスおかしくない?」「冷え症だからはいているんでしょ。」ガーン。あわてて、ソックスを脱いだ。マキシスカートにスニーカーなど履いていったら、元ヤンに間違われるかもしれない。その辺が不便だ。 akirobin.jpg   私は、お母さんを引っ張って歩きます。                  by robin