臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

ズボラな性格

先日、ある相談者から、以前一緒に仕事をしていたNさんの話を聞いた。学生相談では、多分有名な人だろう。すごく、真面目で、すごく優しくて、いい人で私とは雲泥の違いがあった人である。彼女のことを聞いて、思い出した笑い話がある。 相談者の中には、自分の顔をあまり、鏡で見ない、嫌だという人が多い。私も実は鏡が嫌いである。化粧も面倒である。 大学時代、メイクばっちりで女優さんのような先輩に「どうして、化粧をするんですか?」と聞いたことがある。その先輩はさらっと「身だしなみよ。」と教えてくれた。それから、ン十年、私はその教えを聞かずに化粧をしなかった。その中で一時期口紅だけ塗ったことがある。 その時、Nさんは、とても優しい口調で、でも焦りながら私に言ったのだ。「松本さん、鏡見て口紅つけた方がいいよ。」「うん?」わたしは、口紅とは、ここらへんに口があるだろうと予想してつけるものだと思っていた。のんきな私は、なんでもないかのように鏡を見に行ったら、なんとなく口紅が口の枠からずれていた。なんとなくというのは、私は近眼でもあるにも関わらず、メガネもほとんどかけないまま暮らしていたので、よく見えなかったのだ。 Nさんのことを思い出すと、その時の私の顔を思い出して、笑い出したくなる。今は、中高生に指導されて、メイクをやっとするようになったが、私は、おそらく、死ぬまで鏡をきちんと見てメイクをすることをしないだろう。まあ、要は面倒なのである。 私のメイクで歪んだ顔を見かけた方は、見なかったことにしていただきたい。