臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

「Dr.倫太郎」をやっと見てみた

 

堺雅人演じる大学病院に勤務する41歳の主人公・日野倫太郎は、内閣官房長官を常連患者に持ち、コメンテーターとしてテレビ出演もこなすスーパー精神科医。

 

1回目、見た時、精神科医ってこんなじゃない!と批判的に見ていたので、いらいらしそうなのでずっと見なかった。ネットでは、定かでないが有名な臨床心理士も制作に関わるようになって、3回目ぐらいから良くなったと書いてあった。

 

また、精神療法はこんなんじゃない!と思うかと恐る恐る見ていた。なんだか初回より内容が落ち着いている。

 

まあ、倫太郎が夢乃(蒼井優)のことを患者(ドラマでの設定は二重人格でギャンブル依存のどうしようもない母親をもっています)と思っているのなら、自宅に入れたり、ハグしたり、めちゃくちゃおかしい。患者さんへの身体接触は本当に慎重でなくてはならない。

倫太郎の家のモップ犬がいなくなったら、病院のスタッフ総出で探しに行くとかありえないし、研修医が初回面接で患者さんに自分の恋愛について語るなんてありえないし、色々、実際の治療とは違うやり方がみえたが、やっとドラマなんだからと距離を置いてみることができた。

 

「あなたは悪くないんですよ」という言葉はいい響き。

患者さんはいつも本当に自分自身を責めているから。

相手の目をまっすぐに見ながら、ゆっくり温かい口調でいう堺雅人はやっぱり素敵!

 

ドクターはこんなに時間をかけて診療することはない。それが普通。東京に一か所女医さんが予約制で一回50分診療をしてくれるところがあるがまれだろう。

 

ただ、最近、相談者から、「ドクターがパソコンばかり見て、自分の方を全然見ないんですよ」という話を時々聞くようになった。

 

やはり、患者さんにとって、ドクターは絶対なのだから、5分でも患者さんの顔を見て話してほしいなと思う。

 

 

今日、行った病院のドクターは、私をちゃんと見つめてくれなかった。

 

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 歯医者だから。