臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

こどもが不登校になったら

ご両親ははこどもを学校に行かせようと必死になるでしょう。学校に行くよう子供を説得し、叱り、時には手をあげてしまうこともあるでしょう。 子どもは「おなかが痛い」「気持ち悪い」「頭痛がする」など、訴えてくるでしょう。時にはトイレにこもってしまったり、物に当たったりするでしょう。

ご両親はお子さんに学校に行けない理由を聞くでしょう。でもお母さんの中では釈然としない。毎曰が親子の戦いになります。お母さんは焦ります。当然のことです。いやいや準備をしないお子さんの学校の準備をしてあげて、くつ下まで履かせて、なんとか学校に行けた日はやれやれとほっとします。

お子さんが学校に行かない理由はまず、怠けだろうと多くの保護者の方は思われるでしょう。と同時に自分たちの子育てが悪かったのかとご自分たちを責めてしまうでしょう。 でもそれ以前に考えなくてはいけないことがあるのです。原因を明らかにしていくことが必要です。

不登校になる原因は実にさまざまあるのです。クラスが荒れていないか、いじめはないか、子供の人間関係でもめていることはないか、勉強についていけているか、発達障害の可能性はないか、家庭環境、(親子関係、夫婦関係など)の問題はないか?様々な角度から見直してみる必要があるのです。

ですから、お子さんが登校渋りをはじめたら、また今も不登校が続いているならば、家庭だけでどうにかしようと焦らず、専門家に相談する方が、問題解決の糸口が早く見えて、お子さんにどう対応したらよいかわかります。担任の先生にクラスでの様子を聞いてみることも必要でしょう。

無料で相談できるところとして、学校には、スクールカウンセラー、相談員がいます。 教育委員会では,「教育センター」や「教育相談所」などで,児童生徒等に関する教育相談を行うための相談窓口を設けています。また,不登校に関する支援等を行うために教育委員会が設置している「教育支援センター(適応指導教室)」では,不登校に関する相談活動を行うと同時に,不登校児童生徒に対する通所指導(カウンセリング,教科指導,体験活動など)を行っています。児童相談所,保健所,精神保健福祉センター等においても,相談活動を行っています。 (上記の相談窓口については,地域において名称等が異なりますので,詳しくは各都道府県・市区町村でお問い合わせください。)

子どもさん自身が行けなくても、保護者の方の子どもへの対応の仕方の工夫されること、保護者の方がカウンセリングを受けられるだけでも改善が期待できます。 まずは、ご両親だけで悩まずに相談してみましょう。