臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

卒婚計画

先日、知りあいが、私が夫婦カウンセリングやカップルカウンセリンングをあまりやっていないことを知らずに、夫婦の問題について相談してきた。臨床心理士とは、知らぬ分野でも頑張ってしまうものである。聞きかじった「卒婚」という形態があることを伝えると是非ブログに書いてほしいという依頼があって、調べながら書いている。読者のみなさんもこれについて書いてほしいという依頼があったら、遠慮せずに私に伝えてほしい。書けるかどうかはわからないが。 「卒婚」という言葉を知ったのは、テレビでそういう形態の夫婦の形があると流れていたからである。調べてみると、杉山由美子さんという方が、2004年に「卒婚のススメ」を出版し、杉山由美子さん自身も結婚して、50代前半で娘二人と家を出て、それまでの家から15分のところで暮らし始め、ご主人とは月に2,3回顔を合わす程度とのこと。 中高年になると、恋愛、結婚当初のようなハネムーン時期は終わり、相手のパターンがみえ、あなたって、君ってこういうものよねと思い込みが非常に働くようになる。だから、むかつく。(私の夫について言っているわけではない、世の中高年を代表して言っているのである) 話し合っても、合意点はなかなか見つからず、シニア世代になってくると、現役時代のまま、家事をしない夫とそんな夫を粗大ごみと嘆く妻はまだまだ多いと杉山さんは言っている。(うちの夫が、可燃ごみと不燃ゴミの日はさっさとゴミ出しをし、粗大ごみを捨てようとしないのは、粗大ごみに自分を見るからであろうか?) 淑徳大学准教授、結城康弘氏は「孤独死の調査をしていると身辺自立ができていない男性の問題が深刻。生活面も精神面も妻に依存していたのだと思う。これからは、自分のことは自分でできるように夫婦で真剣に考えておかないと」警告している。(うちの夫は大丈夫である。家事全般こなせる。特に水回りが得意である。私がすることと言えば、ルンバのスイッチを押すことと、食器洗い機のスイッチを押すこと、洗濯機のスイッチを押すことぐらいで、一番大変なのは夕食を作ることぐらいである。書いてみて気が付いた。私の方が危ない!) 芸能人の加山雄三清水あきらも始めている。私たちも芸能人のマネをして、離婚でも従来の別居でもなく、婚姻契約を解消する形ではない卒婚という形をとるのもいいのではないかと思う。 家を2軒持つのはお金がかかる。テレビでは、一軒を夫婦がそれぞれ好きなことができて、干渉しないようなスぺースを作るためにリフォームしたケースが紹介されていた。 物理的距離ができると、相手とのごちゃごちゃした気持ちに距離がとれて、相手を客観視できることも増えてくるだろう。また、家事を夫もせざるを得なくなるので、夫の身辺自立にも役立つと言う。 今やみんな長生きする時代。夫婦生活の時間も長い。こういう卒婚というあり方もあっていいのではないかと思う。 *女性セブン、共同通信参考 我が家の卒婚計画をリフォームから考えてみた。 sotukon_convert.jpg (尚、夫の了承は得ていない)