臨床心理士X<一枚の写真から>
中学生の女の子が相談にやってきた。
「先生といると安心する」
ふむふむ、これは、自慢ではあるが相談者によく言われる言葉である。
「先生いくつ?」
「あなたのお母さんよりずっと上だよ。」
「うそ。35歳ぐらいじゃない?」
うん?35?35?はるか遠くに言われたような? 視力がおかしいのではないかと思い 視力を聞いてみた。
「1.5だよ。」
ということは、頭が悪いのか? 失礼かと思ったが、
「この漢字読める?」
「企む」
「騙す」
「詐欺」と書いてみた。
うーん全部読める。
私をまっすぐ見つめる少女のまだ幼いまなざしに 突然なぜかドクターXの大門の言葉を思い出した。
「医者にとっては、患者は大勢かもしれないけど、患者にとって医者は一人なのよ。」
そうか。 彼女にとって、私はたった一人のカウンセラーであることを言っているだけなのである。 頑張ろうと思った。
(この相談場面は、私の想像の翼をひろげて書いています)
この写真を見たとき、ある女の子を思い出しました。
私は10年,20年とニグレクト、虐待に会ってきた子どもたちとも多く巡り合ってきました。出会えることによって救えると思います。その子たちが大人に話してくれることによって、道は開けると思います。その子たちが外に窮地を発信する媒介になれますから。そんな一人の子がモデルとなった記事です。
もちろん、内容は私の想像です。
こちらに紹介させていただいた写真は、はてなの中にありますが、スターもブックマークもない静かな世界にあります。(もちろん、他にも好きな写真のブロガーの方はいます。)いつも訪問しては、とても癒されます。皆さんも良かったらご訪問ください。