臨床心理士のうたたね日記

日々、気がついたことをできるだけ面白おかしく、時にきまじめにお伝えしていきたいと思います。

自分を守ろう!子供を守ろう!ネット依存④

今日も何も面白くありませんが、各国の取組を知っておく必要があると思って書いています。

 

中国の取り組み

2005年、インターネット依存症のための政府のクリニックが設けられる。

2006年7月には国家主導によるオンラインゲーム依存症防止プログラムが導入される 2008年「インターネット中毒診断基準」を作成。この基準を国家衛生部が認可したため、全国各病院で使用され中国において、インターネット依存症は精神疾患とみなされることとなる。

同年12月、教育部は「小中高校健康教育指導要綱」を発表し、中学校でインターネット依存症に対する教育を行うという学習方針を策定し、教育課程での予防教育の徹底を指示した。

2010年2月1日中国青少年インターネット協会による発表では、約2400万人の中国青年がインターネット依存症にあたるとされる。

2012年1月中国政府のシンクタンク中国科学院による研究チームは、IRAと診断された17人と健常者16人の青年を被験者として、DTI(拡散テンソル画像)とMRIにより、被験者の脳を比較したところ、前者に脳内の主要な白質のFA(Fractional Anisotropy)経路に広範囲な減少があることを発表した。

中国では「インターネット依存症」と診断される10代の若者が急増しているため、インターネット依存症を矯正するための施設が国内に400カ所に設置されているとのこと。

その内容はNHKでも取り上げられましたが、さながら軍隊のようでもあり、韓国のレスキューキャンプとは異なる印象です。

レスキューキャンプも去年、今年の日本のセルフチャレンジキャンプの取組も子供たちに現実の楽しさを教えること、心理療法的プラグラムを中心としています。

岡本先生の「インターネット・ゲーム依存症」では、2012年に中国で研究発表された結果を大きくとりあげています。 この研究結果により、以前からネット依存症による脳の機能的変化が報告されていたのだが、麻薬中毒患者でおきるような器質的変化が認められたと報告されたことを深刻に受けとめ、その後の近年の研究によってもその可能性は強まっていると。

依存症として認知されるにはより基礎的な研究が積み重ねられ、国際的な学会でコンセンサスをえるということが必要だが、そんなのをを待っていたら何十年もかかり、子供は大人に、大人は老人になっていまうと非常に危機感を訴えておられます。 確かにそうだと思います。 次回は、どうやって予防していくかまとめたいと思います。

 

さあ、robinと散歩に行って来よう!